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ボクは、大和人。

華咲く飛鳥路

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秋の足音が聴こえはじめた頃、ボクは明日香は稲渕方面に足を運んだ。
お目当ては他でも無い、彼岸花。

毎年この時期になると、飛鳥の里は彼岸花を見に来る人で溢れかえる。
もちろん、ボクもその内のひとり。

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ここは大字上居あたり。
観光客の波を抜け、ほっこり出来る場所を求めて散策。

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棚田と彼岸花のコラボレーション。
良いですねぇ、とっても落ち着きます。

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「ひなたぼっこ」する彼岸花。
青空の下、とっても気持ち良さそう。

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よーく見ると蟻さんが。
もちつもたれずって感じかな。

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そうしている内にも、次々とお客さんがやって来ます。
どんなお客にも、彼岸花はただ黙って歓迎の色で御出迎え。

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こちらは飛鳥川に架かる、飛び石。
女性が淑やかに花を愛でる、その姿に思わずシャッターを切った。

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古代の飛鳥川は暴れ川だったらしく、橋を架けてもすぐ流されてしまったらしい。
そこで、この“とび石”を橋としていたとか。
近くの万葉歌碑を読むと、思いを馳せずにはいられない。

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同じく飛び石近く。
向うでは農夫が畑を耕している。
ずっと昔々から、この風景が繰り返されて来たんだろう。

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案山子ロードにも、ちょっくらお邪魔。
お気に入りの“かさじぞう”の様子が気になったもので。

ちょっと前に訪れた時と違って、花に彩られてより魅力的に。

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奥明日香と言われる、大字柏森(かやのもり)。
その入り口近くにある、福石(陰物)。
毎年正月には、この石に祭壇を設け、僧侶の法要の後、飛鳥川の上に陰物(女性のシンボル)を形どった「女綱」を掛ける。
それは子孫繁栄と五穀豊穣、悪疫の侵入を阻む事を願ってとのこと。

何故この石なのか?何時頃から始まったのか?
謎は尽きないが、巨石好きとしてはなかなか魅力的な石でもあります。

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飛鳥の彼岸花には、めずらしい“白”の彼岸花も。
ボクもマジマジ見たのは初めてかも知れない。

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稲渕は飛鳥川に架かる「男綱」と神所橋(かんじょばし)。
柏森の「女綱」と一対をなすものらしい。
こちらも、毎年正月に陽物(男性のシンボル)が掛けられる。

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ふと目に着いた、一輪の彼岸花。
なんとこの花、木の幹から生えていた!
その気高き生命力に、思わずシャッターを切った。

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稲渕の棚田に彼岸花が彩りを添える。
この日も多くのカメラマン、観光客で賑わっていた。

大和の中でも、飛鳥は魅力的な里だ。
ここに来るととても心が和む。
飛鳥は驚くほどの秘境でも、ど田舎でもない。
ありふれた“今”の田舎の風景と、のどかな時間が流れている。

料理に例えるなら、旅館の懐石料理ではなく、下町の和風定食の味。
そんな気取らない雰囲気が、人々の心を誘うのかも知れない。


Camera : Canon PowerShot G3



by yamatobito_yokki | 2008-10-04 00:00 | 風景