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ボクは、大和人。

気軽にクラシックコンサート♪

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先日はピアニスト「金子三勇士」さんのピアノリサイタルに行って来ました。
金子三勇士さんは、日本とハンガリー両方の血を引くプロのピアニストです。
ピアノの演奏会といえば、姪っ子のピアノ発表会は何度か行ったことはあるものの、プロのリサイタルに行くのは初めての機会でした。
公演は前編・後編という感じで二回に分けて開催され、両日ともに素晴らしい演奏会で感動しました。

今回のピアノリサイタルは、気軽にクラシック音楽に触れてもらおうという趣旨の演奏会とのことでした。
ピアノの魔術師と称された作曲家フランツ・リストを主軸に、その曲が生まれた背景や解説を交えてのコンサートでとても良かったです。
一回目は「リストが影響を受けた作曲家たち」、二回目は「リストから影響を受けた作曲家たち」の公演でした。

来てくれた人たちに心からピアノ演奏を楽しいんで貰いたいという、金子さんのとても想いのこもった演奏にノックアウトされました。
時に力強く熱く、そして時に優しく包みこまれるような演奏で、まるで当時の作曲家が金子さんに乗り移ったのではと思うほどです。
凄まじい演奏のエネルギーを感じ、曲によってはとても一人で弾いているとは思えないほどの技巧と音数、その音圧に聴き惚れました。

冒頭の「ラ・カンパネラ」をはじめ、「トロイメライ」や「G線上のアリア」など、有名な曲も多く演奏され、感動しっぱなしでした。
特に一日目のクライマックスである「交響曲第九番」や、二日目ラストの「ラプソディー・イン・ブルー」の演奏は圧巻でした。
この二つの曲は金子さん自身が編曲され、即興演奏を含む、この日だけのスペシャルバージョンとのことで素晴らしい演奏でした。

また、僕が最も好きなピアノ曲である「月の光」を生で聴くことが出来て感無量でした。
金子さんが鍵盤に手を下ろした瞬間の最初の一音から素晴らしい音色が響き渡り、ホール全体が心地よいメロディーに包み込まれました。
眼の前にほんのり優しく月明かりに照らされた情景が広がり、身も心も最高に癒されました。
演奏前に金子さんが話されたように、最後の一音の響きが消える余韻まで堪能させていただきました。

ピアノ演奏の素晴らしさも然ることながら、金子さんの聴きやすく軽妙なトークが心地よく、リラックスして楽しむことが出来ました。
演奏の前に、その曲への作曲家の想いを解説されてから演奏を聴かせてもらうという流れで、とても勉強になったし楽しかったです。
その曲を作った作曲家が生きた時代に思いを馳せながら聴くことが出来たので、ピアノの音と共に眼の前に情景が観えて来るようでした。

金子さんのお話によると、リストは幼少期にベートーヴェンに褒められ、またリスト自身もベートーヴェンの音楽が大好きだったと。
そしてあまりのベートーヴェン愛から、ベートーヴェンの交響曲を全てピアノ曲用に編曲したとのこと。
それはリストがベートーヴェンの音楽の素晴らしさを世の人にもっと知って貰いたい一心で編曲し、演奏会で聴いてもらうためだったということです。
当時は録音して伝えるということが不可能だったので、生演奏であるリサイタルで伝えることが唯一の方法だったと。

また、元々クラシック音楽のルーツは、教会で神様に捧げる音楽として演奏されていたとのこと。
それをリストがもっと広い世界で一般の人にも楽しんでもらうために、世界で初めてピアノリサイタルを開催したということでした。
なるほどと納得し、その偉業に感服しました。

そして、金子さんもまた、ビアノやクラシック音楽、リストの素晴らしさを伝えるために、こうして地道な活動をなさっていると知り感銘を受けました。
録音技術の無かった時代の名曲も、当時の作曲家の人達が楽譜として残してくれているからこそ、現代でも今を生きるピアニスト達により、今の僕たちがその素晴らしい曲の数々を聴くことが出来るということ。
本当に素晴らしいと思います。

また、金子さんはピアノ音楽の裾野を広げるためのアウトリーチ活動も熱心にされています。
今回もリサイタル開催地である大和高田市の小学校を八校も回り、子供たちに生のピアノ演奏を届ける活動をされたとのことでした。

そして、今回の金子さんのお話でもう一つ特に印象に残ったことがあります。
それは世界中で公演されている金子さんだからこそのお話で、ピアノという楽器がこれほど身近にあるのは日本ならではだと。
日本の学校では何処に行ってもほぼ必ずピアノがあるけれど、世界ではそれは稀だというお話でした。
それを聞いて、日本人であることを嬉しく思ったし、普通だと思っていたことが、実はなんと贅沢なことなんだなと痛感しました。
自分たちが当たり前だと思っていたことは、決して当たり前ではないんだと。


コンサート後には、両日ともにその場でCDを購入し、サイン会にも参加させていただきました。
サイン会でプロの演奏家の方とお話をさせていただいたのは生まれて初めてでした。
今回、母と姪っ子たちと一緒に参加させて頂いたのですが、金子さんのお人柄の素晴らしさに感嘆いたしました。
とても丁寧に気さくにお話していただき、また快く写真撮影までしてくださり、本当に嬉しかったです。

一回目のサイン会後では、ひとり遠慮していた母のもとに歩み寄ってお声がけくださり、母とのツーショットまで撮らせて頂きました。
そのお心遣いに本当に感激し、温かく優しい言葉と人情味にあふれる紳士的な御姿に、母は感動のあまり涙していました。
母と姪っ子たちと一緒にこの感動を共有出来て本当にありがたかったです。
おかげさまで素晴らしい思い出が出来ました。

本当に生の演奏会って素晴らしいです。
CDや動画配信では絶対に味わえない、実際に足を運んだライブだからこそ、文字通り生の臨場感や音を身体で感じ刻み込まれます。
そしてその心地よい余韻がいつまでも残ります。
きっとそれは、演奏を披露されるアーティストの人も同じではないかと思います。

ということで、初めての金子三勇士さんのピアノコンサート。
一曲一曲、心を込めて演奏されているのが伝わってくる素晴らしい演奏会でした。
リストが設立した音楽学校を卒業され、リストの弟子の弟子・・・六代目の弟子にあたると謙遜しながら話されていた金子三勇士さん。
二十一世紀のリストを目指しておられるとのこと、心から応援しています。

そうそう、なんと二日目のアンコールでは、金子さんの図らいで写真と動画の撮影がOKになるという嬉しいサプライズがありました。
しかもSNSに投稿して広めて貰っても大丈夫ですという、金子さんからの最高のバレンタインプレゼントでした。
金子さん曰く、ヨーロッパではバレンタインには男性側が女性に贈り物をするとのことでした。
また近くでリサイタルを開催される時には是非とも行かせていただこうと思います。

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Camera : FUJIFILM X20



# by yamatobito_yokki | 2024-02-21 23:11 | その他

untitled

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Camera : FUJIFILM X20



# by yamatobito_yokki | 2024-02-01 23:48 | スナップ

branches and leaves

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Camera : FUJIFILM X20



# by yamatobito_yokki | 2024-01-30 16:38 | スナップ

落語で笑った

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この日は、大和高田さざんかホールに落語を観に行って来た。
テレビでも良くお見かけする、ざこばさんや南光さんの本職である落語が聴けるとあって、会場は満員御礼だった。

僕は落語を生で拝聴するのは二度目だ。
最初に見たのは高校生の頃で、学校の体育館で見た記憶がある。
当時は正直、落語というものに全然興味がなく、何の期待もしていなかった。
ところが、いざ落語が始まるとどんどん話に惹き込まれて行き、声を出して笑ったことを憶えている。
話の内容は覚えていないけれど、面白かったという思い出が脳裏に焼き付いている。

その時の記憶が蘇り、久しぶりに生の落語が観たくなってチケットをゲットしたのだった。
今回は一度に四人の落語を拝聴したわけだけど、どのお話もとても楽しく拝聴することが出来た。
笑いのツボではドッと会場全体が笑いで一つになっていた。

また話の内容自体も面白く、皆さん一人で何役もこなしスムーズに話す姿に心が躍った。
お茶を啜る音や食べ物を食べる音、様々な動きの仕草がどれも素晴らしく、見ている僕も思わず食べたくなった。
眼の前に、話の場面場面が浮かんで来て、あたかも自分がその場にいるような感覚になり、これはまさしくアートだなと感じた。

当日、ざこば師匠が体調不良のため欠席されたのは残念だったけれど、南光さんが代役で二幕してくださった。
そして皆さん、それすらも明るいネタにして笑いを取られるのは流石だなと思った。

ということで、数十年ぶりに落語を生で観たけれど、やっぱり面白かった。
その瞬間だけは何もかも忘れて笑うことが出来る。
あらためて思った、人を笑わせるということは凄いことなんだと。
パッと一瞬でも笑うことが出来ると、スッと一瞬で心の蟠りが消え去るように感じるから。
行って本当に良かったし、機会があればまた行ってみようと思う。


Camera : FUJIFILM X20



# by yamatobito_yokki | 2024-01-27 23:58 | その他

綿

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Camera : RICOH GXR




# by yamatobito_yokki | 2024-01-26 23:50 | スナップ